アフリカの、小さなリーダーたち

私が訪れたのは東アフリカの内陸国、ウガンダ。
アフリカと聞くとどうしても思い浮かべてしまうのは、貧困や少年兵、エイズといった問題であり、アフリカは富める国の人々が援助の手を差し伸べてあげなければならない、というイメージ。

そのようなイメージをいとも簡単に払拭したのは、ウガンダ人のティーンエイジャーやその家族と一緒に食事し、歌い、眠り、短い間ではあるが、彼らと生活を共にした時間だった。

今回のスタツアではあしなが育英会さんのASHINAGA Ugandaに大変お世話になった。この施設で学ぶ子どもたちの多くは親を亡くし、親戚に引き取られ育てられている。私たちは彼らとキャンプに参加し、4日間ともに過ごした。

キャンプ中、参加者が自らの境遇を語り合うシェアリングタイムが設けられていた。その内容は親を亡くしたこと、学費を払えなくて学校をやめざるを得なかったこと、あしながの活動によって再び学ぶ機会を得られるようになったこと等々・・。話している最中に泣き出してしまう子もおり、とてもいたたまれない気持ちになった。私は両親ともに健在、学費も生活費もすべて面倒をみてくれる。参加者のティーンエイジャーたちも私があしながのスタッフではなく、単なるビジター(visitor)であることをもう知っている・・。そう思うと急に自分が単なる傍観者であるような気がしてきた。

しかし彼らは人懐こい笑顔で私に接してくれる。国や生まれついた境遇の違いを超えて、私を友達として、時には家族の一員のように受け入れてくれる。そんな彼らの態度に、いつしか私の気持ちも解きほぐされていった。

思えば、ここにくる前は私にとってアフリカ人は、ウガンダ人は、具体的な人格も名前も持たない不特定の人々であった。でも今は、少なくとも何人かについては彼らの過去、考え方、未来への展望を知っている。彼らそれぞれの人生には物語があり、私のそれと同じように日々更新されていっているということを、実感をもって認識することが出来る。このことが実際に現地に行ってみないと分からない、旅の醍醐味というものだろう。

シェアリングタイムのとき、19歳のウガンダ人のグループリーダーがこう話していた。
「僕たち一人一人が次の世代のウガンダのリーダーになるんだ。自分の経験を活かして、この国をいい方向へ変えていこう」

この言葉にはっとさせられた。ウガンダでは確実に、頼もしいリーダーたちが育っている。必要なのは単なる援助ではなくて、困難に立ち向かい、状況を打開することの出来る人材を育てることだと。

2013.9.19
【文責 柿沼英理子】

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